デエビゴの副作用「悪夢」は本当?|産業医・心療内科医が効果と使用感を徹底解説
- stayfitclinic

- 3 日前
- 読了時間: 4分
こんにちは。ビジネスパーソンのための内科心療内科Stay Fit Clinic 院長の薮野淳也です。
最近、X(旧Twitter)で デエビゴ(レンボレキサント) に関する投稿が話題になっています。
「悪夢を見るって本当?」
「朝に眠気は残る?」
「強い薬なの?」
「安全性は?」
当院にも同じ相談が多く寄せられています。
今回は、
産業医として数多くの睡眠相談に関わった立場
心療内科医としての臨床経験
そして私自身が使用してきた当事者としての視点
から、デエビゴの「実際のところ」を分かりやすく解説します。
※この記事は医学的エビデンスと現場経験に基づいていますが、薬の調整は必ず主治医の判断で行ってください。
自己判断の増減は危険です。

1)デエビゴはどんな薬?最も重要な特徴
デエビゴは 「オレキシン受容体拮抗薬」 という新しいタイプの睡眠薬です。
従来の睡眠薬と異なり、
依存性が少ない
翌日のふらつき・転倒リスクが低い
自然な眠気を促す
筋弛緩作用が強くない
という、安全性の高さが特徴です。
医療現場では“まずはデエビゴから” という処方が増えてきています。
2)副作用の「悪夢」は本当に起こる?|現場の結論
結論から言うと…
悪夢を訴える人は一定数いる。
ただし、その多くは
ストレスが強くかかっている時期
休職直前・休職入り直後
過度な緊張・不安が続いている時期
就寝前の心理状態が高ぶっている時
など ストレス状態が夢に反映される ケースが多い印象です。
実際、当院での診療でも:
初回〜2週間以内で 4人に1人ほど「夢が増えた」と報告
その後ストレスが軽減すると ほぼ自然に消失
という傾向があります。
【私自身の体験談】
開業直後の過労状態で眠れず、私もデエビゴを使い始め、それ以来からよく使っているお薬です。
最近では寝る前の映画の内容が夢に強く出ることがあります。
バイオレンスなアクション映画だったら、ほぼ確実に夢の中で同じようなことが起きる。
飲む直前の心理的な状況が反映されるのではないかと個人的に思っています。
3)デエビゴの処方|医師としての私の使い方
私が臨床でよく使う処方は次の通りです:
✔まず「2.5mg × 2錠」で処方(最大10mgまで可能)
✔最初は 1錠(2.5mg)から開始
✔ 効果が弱ければ 5mgへ調整
✔ 朝の眠気が気になる人は「1.5錠」など微調整
✔ 必ずしも毎日飲む必要はない(頓用もOK)
成人量は5㎎となっていますが、柔軟に調整できるのが、デエビゴの大きなメリットです。
4)クービビック(ダリドレキサント)との違い
同じオレキシン受容体拮抗薬として比較されることの多い、クービビック(ダリドレキサント)。
現場での印象としては:
薬の切れがよく、朝の眠気が強い人にはクービビックの方が合う場合あり
安定感はデエビゴに軍配
総合的には、私のファーストチョイスはデエビゴ です。
5)睡眠薬だけで不眠は治らない|産業医として伝えたいこと
不眠治療の鉄則は、
睡眠薬は “生活リズムを整えるための補助輪”
と考えてています。
薬だけで不眠は治りません。
デエビゴの効果を最大化するためには、
就寝前の光刺激のコントロール
寝る90分前の入浴
朝日のシャワー(光浴)
カフェインの摂取時間調整
運動習慣(CrossFit などアクティブレスト)
ストレスコーピング(散歩、書く習慣、サウナ等)
こうした “整える行動” が不可欠です。
まとめ|デエビゴは「正しく使えば強い味方」
不眠症の治療薬であるデエビゴは、
依存性が少なく
自然な眠気を促し
不安の強いビジネスパーソンにも使いやすい
とても優れた睡眠薬です。
そして、私自身も“助けられた薬”のひとつです。
✔ 悪夢は副作用というより「ストレスが反映されただけ」のケースが多い
✔ 正しく使えば、睡眠の質を大きく改善できる
✔ 自己判断ではなく医師と相談しながら調整すべき
もし、
寝つけない
夢ばかり見る
薬が怖い
デエビゴについて不安がある
という方は、一度当院にご相談ください。
睡眠は、働く人のパフォーマンスの“土台”です。整えながら働くためのサポートをお約束します。
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