「10日間の0.1より、1日の1.0」― 休む判断軸に“パフォーマンス”という視点を ―
- stayfitclinic
- 7月1日
- 読了時間: 3分
更新日:7月8日
こんにちは、院長の薮野です。
「体調が悪いけど、休むのは気が引ける」
「とりあえず出社すれば、なんとかなるかもしれない」
そんな声を、毎日のように耳にします。
でも私は、こう考えます。

パフォーマンスが「0.1」の状態で10日働いても、成果はたったの「1」
たとえば、ある人が体調不良のまま10日間、がんばって働き続けたとします。
しかしそのパフォーマンスが1割程度(=0.1)だったら、
10日間かけてようやく「1」の成果しか生まれません。
一方で、9日間しっかり休んで体調を整え、
10日目にパフォーマンス「1.0」の状態で働いたら、
同じ「1」の成果になります。
極論ですが、これが「休むことの意味」です。
「体調の回復」は、最も生産性の高い仕事かもしれない
産業医として伝えたいのは、「仕事」と「体調管理」を切り離して考えようということ。
目の前の業務をこなすことが、必ずしも最適解ではありません。
体調が整っていない状態で無理を重ねれば、ミスや遅延が起き、
結果的に職場全体のパフォーマンスも落ちます。
誰かの「休む決断」を支えるのが産業医の役目
体調が悪いときに「休むべきかどうか」を自分で判断するのは、案外むずかしいものです。
不安、焦り、プレッシャー――冷静な判断ができなくなっているからこそ、
医療職のサポートが必要になります。
会社の中には、そんなときに相談できる産業医がいます。
産業医は、あなたのパフォーマンスを守る「休む判断の専門家」です。
「誰かに相談すること」も立派な仕事です。
誰かに評価されることを恐れず
業務のことと切り離して
自分の体と心に向き合う
そういった環境づくりこそ、企業の責任でもあります。
最後に:成果を出すために「休む勇気」を
「ちゃんと休むこと」は、
「ちゃんと働くために必要なこと」です。
疲れて成果が出ないとき、
それでも無理をしているとき、
一度立ち止まって、こう考えてみてください。
「今の自分のパフォーマンスは、何割くらいだろう?」
そして0.1なら、休んで戻しましょう。
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この考え方は、私の著書『産業医が教える会社の休み方』(中公新書ラクレ)で、
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「休職は悪いことじゃない」
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Stay Fit Clinic 院長 薮野淳也
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