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執筆者の写真stayfitclinic

正しく安全な休職で、未来の健康を守る。産業医経験豊富な院長が考える正しくて安全な休職の仕方とは?

更新日:2024年12月18日

正しく安全な休職で、未来の健康を守る

休職は、体調を回復し、キャリアを守るために重要な手段です。


しかし、正しい方法で進めなければ、心身の不調が悪化したり、復職後に問題が再発することもあります。


本記事では、産業医として多くの現場を支援してきた私薮野淳也の視点をもとに、休職を成功させるための具体的な方法を解説します。


しかし体調が悪いとここまで考えられないのは事実だと思うので、その場合は主治医と診察室で一緒に考えていきましょう!



正しい会社の休み方
「産業医が教える会社の休み方」という本が出ました。

休職の目的を明確にしよう

休職は「逃げ」や「甘え」ではなく、心身を整えるための大切な治療期間です。


無理に働き続けることで、体調不良が悪化し、結果的に長期間働けなくなるリスクがあります。


特に適応障害の初期段階で対応することが重要です。


適応障害は不眠や食欲不振、集中力の低下といったサインから始まり、適切な治療をしなければうつ病へ進展する可能性もあります。


適切な休職は、次のような効果があります:

  • ストレス源から一時的に距離を置き、心身を回復させる

  • 復職後の仕事の質を向上させる

  • 長期的なキャリア維持につながる


診断書を正しく取得し、適切に活用する

そもそも仕事業務ができないくらい体調が悪いのであれば、休職を考慮にすべきと私は考えています。


休職を始めるには、医師の診断書が必要です。


しかし、診断書の内容次第で職場との関係に影響が出る可能性があります。


休職は会社が独自に決めている制度のため、各会社によって取り扱いが異なります。


就業規則を確認しておくことをお勧めしています。


診断書作成のポイント:

  • 簡潔で必要最低限の内容にする

    「適応障害」「うつ病」などの詳細な病名やストレス源を記載する必要はなく、「治療のために一定期間の休養が必要」と表現するのが望ましいです。

  • 企業の就業規則を確認

    診断書を基に休職を申請する際には、企業の規則に沿った手続きを踏む必要があります。


休職の診断書については以前ブログ記事を書きましたので、そちらもご参照ください。





診断書提出後の流れ:

職場に診断書を提出したら、産業医や人事部との連携を密にし、職場環境や復職条件の調整について話し合いましょう。


従業員が50人以上いる事業場には産業医がいることになっていますが、産業医面談のルールは会社によって異なります。


休職前は人事担当者との面談ややり取りのみで休職に入られる方も多いです。


休職中の過ごし方

休職中の過ごし方は、体調回復に大きく影響します。


重要なのは、ただ「休む」だけではなく、生活リズムを整え、適度な活動を取り入れることです。


正しい過ごし方:

  1. 生活リズムを維持する

    毎朝決まった時間に起床し、夜は一定の時間に就寝することで、心身の回復を促します。


  2. 軽い運動を取り入れる

    ウォーキングやストレッチといった運動は、気分をリフレッシュさせるだけでなく、体力維持にも効果的です。


  3. 趣味やリフレッシュ活動を楽しむ

    読書や映画鑑賞など、自分がリラックスできる活動を積極的に取り入れましょう。


避けるべき行動:

体調が整っていない場合は仕方がないですが、心身の体調が整ってきたら以下のことはしないほうが良いと言われています。

  • 昼夜逆転の生活を送る。

  • 職場と頻繁に連絡を取り合う。(職場に原因がある場合)

  • 何もせず閉じこもる。


まずは定時で働けるような心身の状態と生活リズムを取り戻しましょう。


もちろん主治医への通院は継続する必要があります。


自分症状や生活リズムなど困っていることは相談しましょう。


会社によっては産業医面談を月1回やることを義務としている場合がありますが、現在の体調の共有と今後の見通しを共有しておきましょう。


復職への準備

休職の目的は「復職」であり、復職を成功させるためには準備が欠かせません。


復職を決めるのはご自身ではなく、主治医と会社になります。


復職後の再発率を下げるためには、段階的なアプローチが重要です。


復職のステップ:

  • 産業医や主治医との面談

    復職可能な状態かどうかを確認し、具体的な復職条件を検討します。


    主治医は体調が良くなっているかを判断し、産業医は仕事ができるかを判断することが多い印象です。


    私は体調が良くなると働けるは微妙なニュアンスの違いがあると考えています。


    まずは主治医に「復職可能の診断書」を発行してもらい、その後に産業医面談をするのが一般的です。

  • 段階的な勤務開始

    フルタイム勤務ではなく、短時間勤務や軽作業から始め、徐々に負荷を増やします。


    最近は定時で働ける状態が復職と定義する企業が多い印象があります。


    時間外労働禁止や出張禁止など、あくまでも復職直後は健康管理をしながらの勤務になるので、評価やパフォーマンスはそこまで求められないことが多いです。

   

  • 復職後のサポート体制の整備

    上司や同僚との関係を調整し、無理のない業務計画を立てます。


    復職後は定期的に産業医面談を行い、前述の就業制限を解除するなどの段階を経て、健康管理から労務管理へ移っていきます。


産業医としてのStay Fit Clinicのサポート

産業医として多くの経験を持つ私は、休職から復職、そして復職後までの全プロセスをサポートしています。


当院では以下のような支援を提供しています:

  1. 診断書の発行

    必要に応じて、職場提出に適した診断書を発行します。


  2. 生活リズムの整備

    内服薬治療や生活指導を行い、復職までの経過を支援しています。


    また、鍼灸治療や運動療法を活用し、薬に頼らないアプローチを採用しています。


  3. 復職プランの作成

    段階的な復職計画を策定し、職場との調整をサポートします。


    産業医経験を生かしてどのように復職を勧めるかをコンサルします。


まとめ:正しい休職が健康とキャリアを守る

休職は、心身を整え、健康的なキャリアを維持するための重要な手段です。


しかし、正しく休職を進めなければ、その効果を十分に得ることはできません。


適切な診断書の取得や、休職中の生活リズムの整備、復職準備を進めることで、休職の効果を最大化することができます。


内科心療内科のStay Fit Clinicでは、休職に関するお悩みや復職支援について、専門的なアドバイスと包括的なサポートを提供しています。


港区青山・表参道・外苑前エリアに位置しており、銀座線外苑前駅徒歩3分であり、青山一丁目駅または表参道駅からも通院可能です。


初診を希望される方は以下の初診フォームから、まずはお気軽にご相談ください。





内科心療内科 メンタルクリニック

Stay Fit Clinic 院長 薮野淳也

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