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運動することは身体だけでなく心にもいい?メンタルヘルスや生産性に対する薬に頼らない運動療法とは?

  • 執筆者の写真: stayfitclinic
    stayfitclinic
  • 2023年12月28日
  • 読了時間: 8分

更新日:2 日前


「最近、なんだか気力が湧かない」「毎日疲れてばかり」「ストレスがたまって眠れない」──そんな“なんとなくの不調”を感じている方へ。


薬を使わずに、根本的に心と体のバランスを整える方法として、「運動療法」が注目されています。


これは単なる運動ではなく、科学的根拠に基づいた医療の一環としてのプログラム。


特に、ストレスの多いビジネスパーソンのメンタルヘルス改善や生活習慣病予防に効果があることがわかっています。


本記事では、そんな運動療法の具体的な効果や、当院で行っているプログラムについて詳しくご紹介します。


運動のメンタルヘルスに対する効果


運動はメンタルヘルス(気分の落ち込み、不安、不眠、いらいら、無気力など)に対して多くの効果をもたらすことが知られています。


以下に、運動がメンタルヘルスに与える主な効果をいくつか紹介します


  1. ストレス軽減: 運動はストレスの軽減に効果的です。運動によって身体的な緊張が解消され、ストレスホルモンの分泌が抑制されるとされています。また、運動によってエンドルフィンやセロトニンといった脳内物質が放出され、リラックスや気分の改善につながると考えられています。

  2. 抑うつ症状の改善: 運動は抑うつ症状の軽減にも効果があります。運動によって脳内のセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質のバランスが改善され、気分の安定や抑うつ感の緩和に寄与すると考えられています。

  3. 不安やストレスの緩和: 運動は不安感やストレスの軽減にも役立ちます。運動によって身体的な緊張がほぐれ、リラックス効果が生じます。また、運動中の集中や流れの状態(フロー)によって、心理的な安定やストレスの解消が促進されることもあります。

  4. 自己肯定感の向上: 運動に取り組むことで、身体的な成果や達成感を得ることができます。運動を通じて自分の身体を鍛えたり能力を向上させたりすることで、自己肯定感や自信が高まることがあります。

  5. 睡眠の改善: 適度な運動は睡眠の質を向上させる助けとなることがあります。運動によって身体的な疲労が生じ、より良い睡眠を誘導することができます。また、運動は日中の活動量を増やすため、夜の眠りの準備を促す役割も果たします。

これらの効果は個人によって異なる場合がありますが、運動は一般的にメンタルヘルスの向上に寄与することが示されています。


ただし、深刻なメンタルヘルスの問題を抱えている場合は、医療専門家との相談が重要です。



運動療法
運動療法

運動療法をすることで日々の生産性が向上する?


適度な運動は身体的な健康だけでなく、認知機能や精神的な健康にも良い影響を与えます。


これには脳内の伝達物質であるBDNF(脳由来神経栄養因子)が、密接に関係していることが数多くの研究で報告されてきています。


BDNFは神経細胞の成長、生存、修復に関与するタンパク質であり、神経可塑性(脳の変化と適応性)を促進する重要な役割を果たしています。


以下に、運動とBDNFの関係について詳しく説明します。

  1. 運動はBDNFの分泌を促進する: 運動によって身体的な活動が増えると、脳に信号が送られ、BDNFの分泌が促進されます。特に有酸素運動(例:ランニング、サイクリング、エアロビクス)は、BDNFの増加を特に引き起こすことが示されています。運動によるBDNFの増加は、神経細胞の成長、新しいシナプスの形成、神経回路の強化に関与し、脳の機能や認知能力の向上に寄与します。

  2. BDNFは神経保護効果を持つ: BDNFは神経細胞の生存と保護にも重要な役割を果たしています。ストレスや神経障害などの状況では、BDNFの分泌が低下することがあります。しかし、適度な運動はBDNFの増加を促し、神経細胞の保護効果をもたらすことがあります。これにより、神経細胞のストレス耐性が向上し、神経変性疾患のリスクが低下する可能性があります。

  3. BDNFは学習と記憶に関与する: BDNFは神経可塑性に重要な役割を果たしており、学習と記憶にも関与しています。運動によってBDNFの分泌が促進されると、脳内の神経回路が活性化し、新しい情報の取り込みや長期記憶の形成が助けられます。このため、運動は学習能力や記憶力の向上に寄与する可能性があります。

総じて、運動はBDNFの増加を促し、脳の可塑性と機能に重要な影響を与えます。


BDNFの増加によって、神経細胞の成長と生存が促進され、神経変性疾患のリスクが低下し、学習と記憶の能力が向上する可能性があります。

日常生活で推奨される運動・運動療法とはどういもの?


WHO(世界保健機関)は、運動に関するガイドラインを提供しています。


以下は、WHOの2020年に発表された運動ガイドラインの要点です。


  • 成人の運動ガイドライン:

    • 1週間に150分以上の中程度の有酸素運動または、1週間に75分以上の高強度の有酸素運動を実施することを目標とする。

    • 有酸素運動を追加で行うか、筋力トレーニングを行うことを推奨する。

    • 長時間座っている場合は、定期的に立ち上がって活動することを推奨する。

  • 子どもと青少年の運動ガイドライン:

    • 1日に1時間以上の身体活動を実施することを目標とする。これには、有酸素運動、筋力トレーニング、骨を強化する活動が含まれる。

    • 長時間座っている場合は、定期的に立ち上がって活動することを推奨する。

  • 妊婦と産後の運動ガイドライン:

    • 妊婦は、妊娠中および出産後も適度な身体活動を継続することを推奨する。

    • 健康上の問題や医師の指示に従いながら、妊娠中と産後に適した運動を選択することが重要である。


これらのガイドラインは、一般的な健康維持や疾病予防の観点から適切な運動量や運動の種類を提案しています。


ただし、個々の状況や健康状態によって適切な運動量や方法は異なる場合がありますので、個別の相談や医師の指示に従うことが重要です。


働く人におすすめの運動

 

1. ウォーキング(有酸素運動)

ウォーキングは、心拍数を適度に上げながらも負担が少ないため、ストレス解消やリフレッシュに最適です。


1日30分程度を目安に歩く

早歩きを取り入れて心拍数を少し上げる

屋外の新鮮な空気を感じながら行うと効果的


2. ストレッチ・ヨガ

ストレッチやヨガは、副交感神経を活性化し、心身の緊張を和らげる効果があります。

特に、デスクワークが多い方や肩こり・腰痛に悩む方におすすめです。


3. 軽い筋トレ

スクワットやプランクなどの筋トレは、基礎代謝を上げ、ストレス耐性を向上させる効果があります。

短時間でも良いので、週2〜3回の習慣として取り入れるとメンタルの安定にもつながります。


運動療法がおこなえる施設の特徴


わが国には運動療法を行える施設として、運動型健康増進施設があります。

運動型健康増進施設は、運動を通じて健康を増進し、身体的な健康やフィットネスの向上を促進することを目的としていますが、厚生労働省の認定を取得する必要があります。

以下に、運動型健康増進施設の特徴をいくつか挙げます。

  • 有酸素運動及び筋力強化運動等の補強運動が安全に行える設備の配置(トレーニングジム、運動フロア、プールの全部又は一部と付帯設備)

  • 体力測定、運動プログラム提供及び応急処置のための設備の配置されている

  • 生活指導を行うための設備を備えている

  • 健康運動指導士及びその他運動指導者等の配置されている

  • 医療機関と適切な提携関係を有している

  • 継続的利用者に対する指導を適切に行っている(健康状態の把握・体力測定運動プログラム)


これらの施設では、専門のトレーナーや指導者が運動プログラムを監督し、個別のニーズに応じた指導やアドバイスを提供します。

運動型健康増進施設は、健康を維持したり向上させたりするための多様な運動活動やプログラムを提供し、個人の健康目標に向けたサポートを提供します。


ステイフィットクリニックでは、健康運動指導士と医師が在籍しているCrossFit Aoyama と連携して、運動療法に取り組んでいます。

CrossFit Aoyama日本で初の認定健康増進施設・指定運動療法施設となったCrossFitジムです。

医師が発行する運動療法処方箋があれば、会員費が医療費控除として利用できます。


(詳しくはこちらをご覧ください。)


薬に頼らず、今の自分を整えたい。


そんな想いに応えるのが、Stay Fit Clinicの運動療法です。


当院では、医学的な知見に基づき、CrossFitをベースとした安全かつ効果的なプログラムを提供。


生活習慣病の予防・改善や、ストレス・不眠・不安といったメンタル不調へのアプローチも行っています。


「今の体調のまま働き続けていいのか不安」「薬に頼りすぎず、根本から元気になりたい」


そう感じたら、まずはお気軽にご相談ください。


当日予約・初診相談も受け付けています。


*2023年12月28日更新



Stay Fit Clinic 院長 薮野淳也


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