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「休職中に転職活動はしてもいいの?」

  • 執筆者の写真: stayfitclinic
    stayfitclinic
  • 8月5日
  • 読了時間: 3分

更新日:2 日前


こんにちは、銀座線外苑駅前から徒歩3分にある、内科・心療内科・メンタルクリニックのStay Fit Clinic院長の薮野です。


特に心療内科クリニックの院長として日々の診察をしていると、こんな相談をよく受けます。


「休職中に転職活動ってしてもいいんでしょうか?」


今日はこのテーマについて、私の考えを書いてみようと思います。


休職中の転職活動
休職中の転職活動

体調が整っていれば、休職中に転職活動しても構いません


結論から言えば、「体調が安定しているなら転職活動はしてもいい」と私は思っています。


休職=働けない ではなく、「体調が悪くて今の職場環境で働き続けることが難しい状態」と考えてみてください。


もし環境を変えることで体調が良くなり働けるなら、それはむしろポジティブな選択肢です。 


でも、体調とキャリアの話は切り分けて考えよう


ひとつだけ、大切な視点があります。


それは、「健康の話」と「キャリアの話」は別軸で考えるべきだということ。


転職が不安な理由の多くは「この体調で働けるか?」「新しい職場で通用するか?」という健康面の不安と、


「キャリアとしてどう判断されるか」「経歴に傷がつくのでは?」といった社会的な不安が混在しています。


診察室でよくあるのは体調が整っていないのに転職を焦る患者さん。


「そもそも転職活動できる体調ですか?」と問いかけると多くの人は「できません」と言います。


だからこそ、医療者と話すときはまずは健康の話だけでOK。


キャリアの判断はキャリアカウンセラーなどと別の場でするのが理想ですが、キャリアのことを考えてもよい状態なのかは主治医に確認しましょう。


ステイフィットクリニックではキャリアカウンセラーと連携してキャリア支援を行っています。


体調が整っていないにも関わらず、転職活動をすると、以下のようなことが起こってしまいます。


「そもそも転職活動がうまくいかない」


「内定先を冷静に判断することが出来ず、また同じような環境で働いてしまう」


ちなみに、主治医としてはお金の話をされると困ってしまいます。


「今のままでは戻れない」なら、環境を変える選択肢を


私が診療している中でも、


「復職できるかどうか分からない」


「戻りたくないけど罪悪感がある」


と葛藤している方が多くいます。


でも、職場に戻ることだけが“正解”ではありません。


むしろ、「自分が元気でいられる環境はどこか?」という視点で、キャリアの再設計をする方が、長期的にみて健康的です。


ポジション、人間関係、プレッシャー、責任


仕事業務の色々な要素によって体調不良になったのであれば、それを振り返り戻った後も健康的に働いて行けるのかを考える必要があると思います。


産業医の立場としても、転職は“ゴール”の一つ


私は産業医としても、転職を否定することはありません。


実際に、「休職中に転職して、むしろ元気になった」という人をたくさん見てきました。


もちろん、引き継ぎの問題や傷病手当金の取り扱いなど、事務的な注意点はありますが、「戻れない」=「逃げ」ではなく、「戦略的撤退」でもあるのです。


健康的に働くことがその人にとっての幸せに繋がるのであれば、それは社会の為でもあると思います。


最後に:あなたの健康が、最優先です


転職するもしないも、戻るも戻らないも、正解はひとつではありません。


大事なのは「今のあなたが健康に働ける状態かどうか」。


そこを一緒に考えるのが、産業医や心療内科の役割です。


もし一人で悩んでいるなら、遠慮なくご相談ください。


Stay Fit Clinic

院長 薮野淳也


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